[宗教②]仏教

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布施(ふせ)


(" 修行―種類―大乗仏教―波羅蜜多(波羅蜜)―六波羅蜜(六度)―①布施(布施波羅蜜) "から複製)

布施とは

布施の定義・意味

布施(ふせ)とは、仏教用語では、慈悲の心で、自分が持っている金品などを他人に施すことをいう。

サンスクリット語のダーナの意訳で、音訳は檀那となる。

布施の別名・別称・通称など

布施波羅蜜(ふせはらみつ)

布施の位置づけ・体系(上位概念)

六波羅蜜六度

布施は、大乗仏教においてもっとも重要な修行項目とされる六波羅蜜六度)のひとつである。

なお、六波羅蜜とは次の6つをいう。

  1. 布施(ふせ。布施波羅蜜
  2. 持戒(じかい。持戒波羅蜜
  3. 忍辱(にんにく。忍辱波羅蜜
  4. 精進(しょうじん。精進波羅蜜
  5. 禅定(ぜんじょう。禅定波羅蜜
  6. 智慧(ちえ。智慧波羅蜜・般若波羅蜜・般若波羅蜜多

四摂法

布施は四摂法(ししょうぼう)のひとつともされている。

なお、四摂法とは次の4つをいう。

  1. 布施
  2. 愛語(あいご)
  3. 利行(りぎょう)
  4. 同事(どうじ)

布施の目的・意義・役割・機能・作用等

慈悲の実践

布施は不殺生とともに慈悲の実践である。

平凡社『世界大百科事典』

執着を断つ修行

布施は他人に施すことを通じて、物や自分などへの執着を断つ修行である。

布施の分類・種類(具体例)

三施

布施は、一般的には、三施、すなわち、次の3つの種類があるとされる。

  1. 財施(ざいせ)…金品を施すこと
  2. 法施(ほうせ)…仏の教えを説くこと
  3. 無畏施(むいせ)…不安・恐怖を取り除いて安心させること

無財の七施

『雑法藏経』では、金品等がなくても、無財の七施(むざいのしちせ)、すなわち、次の7つの布施ができると説かれている。

  1. 眼施(がんせ)…やさしい眼差し(まなざし)で人に接すること
  2. 和顔施(わがんせ)…笑顔で人に接すること。「和顔愛語」の「和顔」
  3. 愛語施(あいごせ。言辞施(ごんじせ))…人にやさしい言葉をかけること。「和顔愛語」の「愛語」。なお、愛語は四摂法(ししょうぼう)のひとつ
  4. 身施(しんせ)…自らの体を使って奉仕すること
  5. 心施(しんせ)…他人の喜び、悲しみ等を自分のものとして感じること
  6. 壮座施(しょうざせ)…席や場所を譲ること
  7. 房舎施(ぼうしゃせ)…人を家に泊めてあげたり、休憩の場や雨や風をしのぐところを提供すること



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