[宗教②]仏教

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信心―段階―四信五品―四信―①一念信解


一念信解とは

一念信解の定義・意味

一念信解(いちねんしんげ)とは、信心(「信」)がそのまま(「一念」)深い理解(「解」)となることをいう。

一念信解の目的・役割・意義・機能・作用等

通常であれば、まず理解して、そのあとに信じる(換言すれば、理解できなければ信じられない)という順番となる。

しかし、仏教では、仏法(仏の教え)を聞いてまずこれを信じ、そのあとに理解するということ=信解(しんげ)がいわれる。

ただし、この信解(信(信心)→解(理解))にあっても、「信」と「解」の間には何がしかの時間が想定されている。

一念信解は、「一念」(仏教用語で非常に短い時間という意。また、深く心に思うこと・ひたむきな思いという意味もある(『新漢和大字典』藤堂明保・加納善光編))で「信」と「解」が一体となったレベルの信心をいう。

一念信解の位置づけ・体系(上位概念)

四信五品における四信のひとつ

法華経の分別功徳品(ふんべつくどくほん)第十七では、修行者の信心の段階(程度・レベル)をあらわす四信五品(ししんごほん)が説かれている。

この四信五品は、ブッダ在世時における信心の段階をあらわす四信=4つの信心の段階とブッダ滅後の信心の段階(程度・レベル)をあらわす五品=5つの信心の段階とからなる。

このうち、一念信解は、四信における最初の段階の信心(初心の信心)として位置づけられる。

一念信解の用例・用法

法華経

その時、仏は弥勒菩薩・摩訶薩(まかさつ)に告げたもう「阿逸多(あいつた。弥勒菩薩の異名)よ、それ衆生ありて、仏の寿命の長遠(じょうおん)なること是くの如くなるを聞きて、乃至、能く一念信解を生ぜば、得る所の功徳は限量(かぎり)有ること無からん。

『法華経(下)』 岩波書店〈岩波文庫〉、坂本 幸男 岩本 裕 訳注、1991年、48頁。



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