忍辱波羅蜜(にんにくはらみつ)
(" 修行―種類―大乗仏教―波羅蜜多(波羅蜜)―六波羅蜜(六度)―③忍辱(忍辱波羅蜜) "から複製)
忍辱とは
忍辱の定義・意味
忍辱(にんにく)とは、仏教用語で、侮辱や苦難を耐え忍んで、瞋恚(しんに)の心(=怒り・恨み・悪意など)を持たないこと(修行)をいう。
忍辱の別名・別称・通称など
忍辱波羅蜜(にんにくはらみつ)
忍辱の位置づけ・体系(上位概念)
六波羅蜜(六度)
忍辱は、大乗仏教においてもっとも重要な修行項目とされる六波羅蜜(六度)のひとつである。
なお、六波羅蜜とは次の6つをいう。
四法(身・口・意・誓願の四安楽行)のうち身安楽行の行処
法華経の安楽行品第十四では、忍辱は身安楽行(しんあんらくぎょう)のなかの行処(ぎょうしょ)の一内容としても説かれている。
忍辱と関係・関連する概念
忍辱の衣
忍辱の衣(ころも)とは、忍辱の心がいっさいの害悪を防ぐというところから、忍辱の心を身を護る衣にたとえていう語である。
また、転じて、僧が身につける法衣、袈裟(けさ)を指す。
小学館『日本国語大辞典』
忍辱の用例・用法
法華経
安楽行品第十四
若し菩薩・摩訶薩にして、後の悪世において、この経を説かんと欲せば、当に四法に安住(あんじゅう)すべし。
一には菩薩の行処(ぎょうしょ)と親行処(しんごんしょ)とに安住して、能く衆生のために、この経を演説すべし。文殊師利よ、如何なるを、菩薩・摩訶薩の行処と名づくるや。若し菩薩・摩訶薩にして、忍辱(にんにく)の地に住し、柔和善順(にゅうわぜんじゅん)にして卒暴(そつぼう)ならず、心も亦、驚かず、又復た、法において、行ずる所なくして、しかも諸法は如実(にょじつ)の相(そう)なりと観じて、亦、行ぜず、分別もせざれば、これを菩薩・摩訶薩の行処と名づくるなり。
『法華経(中)』 岩波書店〈岩波文庫〉、坂本 幸男 岩本 裕 訳注、1991年、242頁。
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