布施(ふせ)
(" 修行―種類―大乗仏教―波羅蜜多(波羅蜜)―六波羅蜜(六度)―①布施(布施波羅蜜) "から複製)
布施とは
布施の定義・意味
布施(ふせ)とは、仏教用語では、慈悲の心で、自分が持っている金品などを他人に施すことをいう。
サンスクリット語のダーナの意訳で、音訳は檀那となる。
布施の別名・別称・通称など
布施波羅蜜(ふせはらみつ)
布施の位置づけ・体系(上位概念)
六波羅蜜(六度)
布施は、大乗仏教においてもっとも重要な修行項目とされる六波羅蜜(六度)のひとつである。
なお、六波羅蜜とは次の6つをいう。
四摂法
布施は四摂法(ししょうぼう)のひとつともされている。
なお、四摂法とは次の4つをいう。
- 布施
- 愛語(あいご)
- 利行(りぎょう)
- 同事(どうじ)
布施の目的・意義・役割・機能・作用等
慈悲の実践
布施は不殺生とともに慈悲の実践である。
平凡社『世界大百科事典』
執着を断つ修行
布施は他人に施すことを通じて、物や自分などへの執着を断つ修行である。
布施の分類・種類(具体例)
三施
布施は、一般的には、三施、すなわち、次の3つの種類があるとされる。
- 財施(ざいせ)…金品を施すこと
- 法施(ほうせ)…仏の教えを説くこと
- 無畏施(むいせ)…不安・恐怖を取り除いて安心させること
無財の七施
『雑法藏経』では、金品等がなくても、無財の七施(むざいのしちせ)、すなわち、次の7つの布施ができると説かれている。
- 眼施(がんせ)…やさしい眼差し(まなざし)で人に接すること
- 和顔施(わがんせ)…笑顔で人に接すること。「和顔愛語」の「和顔」
- 愛語施(あいごせ。言辞施(ごんじせ))…人にやさしい言葉をかけること。「和顔愛語」の「愛語」。なお、愛語は四摂法(ししょうぼう)のひとつ
- 身施(しんせ)…自らの体を使って奉仕すること
- 心施(しんせ)…他人の喜び、悲しみ等を自分のものとして感じること
- 壮座施(しょうざせ)…席や場所を譲ること
- 房舎施(ぼうしゃせ)…人を家に泊めてあげたり、休憩の場や雨や風をしのぐところを提供すること
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