供養
供養とは
供養の定義・意味
供養とは、サンスクリット語のプージャーの訳で、仏・菩薩・天などや三宝(仏・法・僧)、または死者・祖先の霊に対して、香(お線香など)・華(花)・燈明(ロウソクなど)(→供養具。香炉・燭台・花立ての三具足)、飲食(おんじき)などの有形の供物(くもつ。お供え物)や無形の供物(読経・写経・恭敬(くぎょう)・礼拝・合掌など)を供える(捧げる)ことをいう。
供養の目的・役割・意義・機能・作用等
一般家庭でも、毎日供養することは、故人への供養となるとともに、自分にとっての修行ともなる。
仏教徒としての修行
日々の供養は仏教としての修行(お勤め・勤行(ごんぎょう))のひとつである。
これは仏などに対する尊敬の念から行うものである。
参考元:平凡社『世界大百科事典』
加護・冥福・菩提
供養することで仏の加護を願い、死者・祖先の冥福(めいふく。死後の幸福)・菩提(ぼだい。悟り・成道・成仏)を祈る。
供養と関係・関連する概念
類似概念・類義語
布施
供養の経緯・沿革・由来・歴史など
供養は、本来は仏教(小乗仏教)で仏などに香華(こうげ)・燈明・飲食・衣服・寝具・医薬品・精舎(しょうじゃ)・仏塔(ストゥーパ)などの有形の供物(財)を供えることが主である。
参考元:小学館『日本国語大辞典』
これに対して、大乗仏教では、読経などの無形の供物(法)を供えることが強調された(法華経など)。
参考元:小学館『日本大百科全書』
また、日本では、死者・祖先の霊に対する追善供養を指している場合が多い。
供養の具体例(分類・種類)
仏教
仏教では、供養は、供える供物(くもつ。お供え物)により、たとえば、次のような種類に分類される。
- 三種供養…利供養・敬供養・行供養
- 四事供養(しじくよう)…衣服(えぶく)・飲食(おんじき)・臥具(がぐ)・湯薬(とうやく)
- 二種供養…有形の供物(香華・燈明・飲食などの財による利供養)と無形の供物(読経などによる法供養)
- 十種供養…華・香・瓔珞(ようらく)・抹香(まっこう)・塗香(ずこう)・焼香・繒蓋(ぞうがい。きぬがさ)・幢幡(どうばん。はた・のぼり)・衣服(えぶく)・伎楽(ぎがく)
日本
日本では、供養は仏教とは離れ、次のようなさまざまなかたちで行われている。
追善供養
死者・祖先の霊を供養することは特に追善供養ともいう。
この意味での供養は、法要・法事・仏事と同義である。
水子供養
針供養
開眼供養
現在のページのサイトにおける位置づけ
現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 11 ページ]
- 拝む
- 拝む―礼拝
- 拝む―礼拝―お参り(参拝・参詣)
- 供養
- 供養―分類―四事供養
- 供養―分類―十種供養
- 供養―供物
- 供養―供物―具体例―有形―瓔珞
- 供養―供物―具体例―無形―合掌
- 供養―供物―具体例―無形―恭敬
- 五種法師
現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ