十力(じゅうりき)
(" 仏―属性―能力―十八不共仏法(十八不共法)―十力 "から複製)
十力とは
十力の定義・意味
十力(じゅうりき)とは、仏だけに特有な(仏だけが有する)能力等である十八不共仏法のカテゴリのひとつで、次の10の力をいう。
- 処非処智力(しょひしょちりき)…処(=道理)と非処(=非道理)を知る力
- 業異熟智力(ごういじゅくちりき)…業(=因)と異熟(=果報。果)とを知る力
- 静慮・解脱・等持・等至智力(じょうりょげだつとうじとうちちりき)…静慮(=禅定)・解脱・等持(=三昧)・等至を知る力
- 根上下智力(こんじょうげちりき)…衆生の根(=精神)の優劣を知る力
- 種種勝解智力(しゅじゅしょうげちりき)…衆生の判断を知る力
- 種種界智力(しゅじゅかいちりき)…衆生の本性を知る力
- 遍趣行智力(へんしゅぎょうちりき)…衆生の地獄や涅槃等の諸世界に趣くことになる行を知る力
- 宿住随念智力(しゅくじゅうずいねんちりき)…過去生を自在に知る力
- 死生智力(ししょうちりき)…衆生の死と生を知る力
- 漏尽智力(ろじんちりき)…漏(=煩悩)を尽き果たすことを知る力
十力の位置づけ・体系(上位概念)
十八不共仏法(十八不共法)
十八不共仏法は次の種類に分類される。
- 十力(じゅうりき)
- 四無所畏(しむしょい)
- 三念住(さんねんじゅう)
- 大悲(だいひ)
用例
法華経
舎利佛(しゃりほつ)よ、如来は知見広大・深遠(じんのん)にして、無量・無礙(むげ)・力(りき)・無所畏(むしょい)・禅定(ぜんじょう)・解脱(げだつ)・三昧(さんまい)ありて、深く無際に入り、一切の未曾有(みぞう)の法を成就せり。
『法華経(上)』 岩波書店〈岩波文庫〉、坂本 幸男 岩本 裕 訳注、1991年、68頁。
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